むちうちの後遺症の認定で損害賠償金大幅アップ

交通事故で、首や腰にむちうち症状が出た場合、後遺障害認定されると、慰謝料などの損害賠償金は大幅に高くなります。後遺障害の認定は、治療終了後の症状によって異なります(※1)

むちうち事故後状況により発生する慰謝料・逸失利益

具体例 年収500万円の30代男性会社員が交通事故によって首がむちうちになった場合

事故後状況発生慰謝料・逸失利益名称発生額
後遺障害認定なし後遺障害慰謝料0円
後遺障害逸失利益0円
後遺障害認定(14級)あり後遺障害慰謝料110万円
後遺障害逸失利益68万円
後遺障害認定(12級)あり後遺障害慰謝料290万円
後遺障害逸失利益540万円

後遺障害認定なしと後遺障害14級が認定されるかどうかで、200万円近く変わってくる場合もあります。また、後遺障害14級か12級かでも大幅に異なってきます。後遺障害慰謝料は、収入によって影響はありませんが、後遺障害逸失利益は収入を基準に計算されます(☆)。

注意!認定されるはずの後遺障害が認定されないこともある!?

ただし、相手方の保険会社任せにしていると、認定されるはずの後遺障害が認定されなかったり、慰謝料額が定額に抑えられる場合があります。
そうならないためにも、早期に専門家に相談することが必要です。

     
※1 

(1)後遺障害14級とは?
後遺障害14級は、「局部に神経症状を残すもの」に当たる場合です。例えば、6ヶ月以上通院したにもかかわらず、首や腰に痛みが治らず、日常生活や仕事に支障が出るような場合です。

   

(2)後遺障害12級とは?
後遺障害12級は、「局部に頑固な神経症状を残すもの」に当たる場合です。例えば、レントゲンやMRIの画像上症状が確認できたり、可動域・反射テストなどの神経学的検査による所見によって判断されます。

14級が認定される場合の事情としては

ここで14級が認められるおおまかなケース事例を解説します。重要なのは交通事故で受けたケガ、被害のすべてに後遺障害が認められるわけではないことです。特に慰謝料金額に関わってくる「14級の認定」は事故の状況によって大きく左右されることがあります。

「14級の認定」について、認められる場合の条件を簡単に解説するとおおまかに下記の【A】~【C】となります。

【A】被害者が交通事故で受けたケガなどが、「症状固定(治療が終了するタイミング)」までにかかる期間、通院頻度、被害を受けた部位、被害のレベルなど、「被害状況」。

【B】交通事故でケガをしてから、治療終了までに被害者が「訴えた症状の一貫性」。主張する症状をころころ変えてしまうことは、信頼性を下げてしまうということです。無意味に不利な状況をつくるのはおすすめできません。

【C】最後のひとつは「交通事故のようす・状況」です。

交通事故によって、将来においても回復が難しいと見込まれる神経症状と捉えることができれば、「局部に神経症状を残すもの」として14級が認定されることが多いです。これは逆に、上記の事情から、将来においても回復が困難と見込まれる神経症状と「捉えることができなければ、後遺障害が認められない」ことになります。

もし、交通事故に遭った場合、早期に多くの専門家ではなければわからないような法律知識や、交渉ごとが多く、一般の個人の方が交渉を進めていくのは難しいことが多くございます。どの場合でも早めに弁護士にご相談ください。

重要なポイント

交通事故にあってしまった場合、適切な慰謝料や損害賠償金をもらうことは、被害者の正当な権利です。しかし、ご自身で適切な額の損害賠償金をもらうことは非常に困難です。

交通事故にあってしまった場合には、早めに専門家に相談することが重要です。早めに相談し、依頼することで、適切な損害賠償金をもらえたり、相手との交渉のストレスから解放されます。

特に、弁護士費用等特約に入っている場合には、被害者の方が弁護士費用を負担することがないことが多いので、せっかく保険料を払っているのであればこれを使うことをおすすめします。

弁護士 北澤慎之介/北澤慎之介法律事務所
交通事故の案件に実績多数
北澤慎之介Kitazawa Shinnosuke
交通事故 弁護士 北海道エリア
連絡先 011-596-9348
事務所名称 北澤慎之介法律事務所
事務所住所 札幌市中央区北2条西13丁目1-1
K2BLD8階
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発生する費用・ご料金についてのご確認
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交通事故事例・記事記述に関してのご注意
すべての事故には違った条件がございますので、必ずしも増額を保証するものではありません。事例記事は主に過去の増額判例を元にポイントをしぼってご紹介しておりますが、各弁護士様の私見が含まれるケースもございますのでご了承下さい。
※記事内に使用している写真は一部資料写真になりますが、イメージ写真です。