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裁判で12級の後遺障害等級が認められた椎間板ヘルニア事例

交通事故によって腰椎椎間板ヘルニアの症状が再発したというケースで、自賠責保の手続では後遺障害に該当しないという判断でしたが、その後の裁判で「協力医の意見書」を提出することで12級の後遺障害と認められました。

自賠責保険は後遺障害に該当しないと判断

今回の交通事故の被害者は、交通事故の数年前に同じ部位の腰椎椎間板ヘルニアの手術歴がありました。そのため、相手の保険会社は交通事故による後遺障害は存在しないとして、自賠責保険の後遺障害等級認定手続きで「ヘルニアの症状は交通事故の前から存在していた」と判断し、低額の示談金額を提案してきていました。

しかし、このケースでは、交通事故の数年前にヘルニアの治療は終了し、その後はまったく症状が出ておらず、通院もしていませんでした。つまり、一度治癒していたヘルニアの症状が交通事故によって再発したというケースだったのです。

ヘルニアの既往歴がある点については、損害額から一定割合を差し引く減額要素にはなりますが、一度は治癒していたヘルニアの症状が交通事故によって再発した以上、一定の割合では損害賠償の対象にならなければならないはずです。

特に、このケースの被害者は、交通事故でヘルニアの症状を再発させたことにより、それまでの就労先での勤務が困難となり、解雇されてしまったという事情もあって、交通事故によって大きな被害を被っていました。

相手の保険会社は、後遺障害が存在しないことを前提に約70万円を示談金として提案してきていたのですが、このケースの被害に対する賠償としては極めて不十分なものだったことから、示談には応じず、民事訴訟に踏み切ったのです。

裁判の結果、賠償額が70万円から500万円に

裁判は約1年続きましたが、裁判の結果、最終的には相手の保険会社とは500万円という金額で和解をすることができました。

裁判の中では、(1)ヘルニアの症状は交通事故によって再発したものと認められるかという点と、(2)これが認められるとして後遺障害等級が12級か14級かという点が大きな争いになっていました。

その後、裁判所には、(1)ヘルニアの症状が交通事故によって再発したものであること、(2)後遺障害等級が12級であることの2点を認めさせることに成功し、その結果、裁判所からは、和解金を500万円とする和解案が提示されました。

ヘルニアの治療歴があった点については、損害額全体の減額要素として認定はされたものの、この金額は、完全勝訴したに等しい金額だったため、裁判所の提案どおりに和解に応じることに決めました。

示談交渉時の相手の保険会社からの提示額が約70万円だったことを考えると、約7倍の賠償金を受け取ることができましたので、裁判によって賠償額を大幅に増額させることに成功したと言えます。

裁判の行方を決めたのは『協力医の意見書』

このように完全勝訴に近い和解ができたことには、様々な要因があるのですが、最大の要因は、協力医の先生に作成いただいた意見書の存在にあると考えています。協力医の先生には、交通事故前の医療記録も含めてすべての医療記録を検討していただき、医学的に見て、ヘルニアの症状が交通事故によって再発したものであるという意見を書いていただきました。

また、協力医の先生には、このケースのヘルニア症状が、腰椎のどの位置の椎間板ヘルニアによって発生したものなのかという点について、実際のMRI画像を使って、具体的に指摘してもらいました。

後遺障害が12級に該当するのか14級に該当するのかは、一般的には、その後遺障害の発生原因が画像検査で確認できるかどうかによって区別されるとされています。そのため、意見書の中では、このケースのヘルニアの症状の発生原因となっている椎間板ヘルニアの検査画像を指摘することで、裁判所に対して、12級に相当する後遺障害であることを医学的な側面からわかりやすく説明してもらったのです。

また、意見書の作成に当たっては、どのような書き方をすれば裁判官にも伝わりやすいのかという観点から、私と協力医の先生との間で意見交換を行いながら意見書を作り上げていきました。

その結果、裁判官にも十分わかりやすい意見書になったと思いますが、それができたのは、私が普段からその協力医の先生に対して意見書の作成を依頼できる関係にあったからです。

このような意見書がなかった場合には、裁判の結論は大きく異なっていたはずです。

裁判所が後遺障害等級に関する自賠責保険の認定結果を覆すことにはかなり慎重な傾向があり、かなり明確な根拠を示さない限りは、自賠責保険の認定結果を踏襲するのが一般的です。

後遺障害等級の判断は医学的判断を伴うものですが、裁判官は医学的な専門知識を持っているわけではないので、明確な根拠が示されない限りは、積極的な判断に踏み出すことができないという裁判官の実情もあります。

そのため、このケースでも、協力医の意見書がなければ、ヘルニアの症状が後遺障害とは認められず、後遺障害と認められたとしても14級の等級認定しか認められず、被害の実態に見合った賠償を受けることはできなかった可能性が高かったはずです。  

諦める前に相談を

交通事故後に椎間板ヘルニアの症状を発症して困っておられる被害者の方は多いと思います。

しかし、椎間板ヘルニアについては、自賠責保険の後遺障害等級認定では、厳しく認定される傾向が強いと感じています。

例えば、このケースのようにヘルニアの治療歴があるケースや、主治医の先生が椎間板ヘルニアは経年変化によって発生したもので、交通事故によって発生したものではないと判断したケースなどでは、後遺障害として認められないことが多いです。

また、自賠責保険では、骨折などの硬組織の損傷に伴って疼痛や感覚異常などの障害が残ったケースでは、12級を認定するのですが、椎間板ヘルニアのような軟部組織の損傷については、それが画像検査において確認できる場合であっても、14級止まりの認定をすることが非常に多いです。

しかし、このケースのように自賠責保険の認定結果を覆すことができるケースも多くあります。このような実態をご存知ないために、自賠責保険の認定結果を前提に、被害に実態に見合わない金額で示談をしているケースも多いと思います。

そのため、このようなケースでは、適切な後遺障害等級を獲得するため、できる限り弁護士に相談すべきだと思います。

これは椎間板ヘルニアのケースに限った話ではありません。後遺障害等級に疑問や不満があるという場合には、まずは弁護士に相談することをお勧めします。

さらに言えば、弁護士に依頼する場合には、できれば意見書の作成を依頼できる専門医のルートを持っている弁護士に依頼をすることが望ましいです。

そのようなルートがないと専門医の先生に快く意見書の作成を引き受けてもらうことはなかなかできませんし、特に、弁護士の意見も取り入れて裁判官が読んで十分に理解できる意見書を作成してくれるということはできないのが実情なのです。

したがって、後遺障害等級を争うべきケースにおいて、被害実態に見合った賠償を受け取るためには、専門医のルートを持っている弁護士に依頼することが大事とも言えます。  

・自賠責保険の後遺障害等級がすべてではありません
・後遺障害等級認定を争うことで被害実態に見合った賠償金を受け取ることが出来る可能性があります

弁護士 大崎康二/堀江・大崎・綱森法律事務所
保険会社対応から裁判まで交通事故賠償の安心サポート
大崎康二Osaki Kouji
交通事故 弁護士 北海道エリア
連絡先 011-280-3777
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カテゴリー: 後遺症に関したお話 
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